遺産分割に応じない相続人がいる
遺産分割に応じない相続人がいるというケースも少なくありません。
そんな場合というのは、下記のようなケースが多くあります。
- 分割協議に応じない相続人が、相続財産(預金)等を管理している
→預金通帳を自分が管理しているので、優位にたっていると勘違いしているでしょう。
- 被相続人と生前同居をしており、その故人名義の不動産に現在も住んでいる
→現在の住居が相続財産となっているため、他のひとに相続されては困るとふさぎ込んでいる場合や、遺産分割調停などの法的な手段での手続きでない限り、無視をすると決め込んでいる。
- 被相続人と同居をしており、相続発生時の時点で既に預金などを使い込んでしまっていた場合
→使い込んでしまった財産について追求されると困るために話し合いに応じない。
上記のような場合であっても、手続きを進めていくことは可能です。こういった状況が長引いてしまいますと、権利のある相続人にも一定の不利益が発生してしまう場合がありますので、早め早めに対処していくことが大事になります。
実際にあった悪質なケースとして、「待ってくれ」と他の相続人へと話しておきながら、その一方で毎日ATMへ足しげく通い、故人のキャッシュカードで限度額いっぱいの50万円を引き出している場合です。話し合いを一ヶ月近くも先延ばしにして、1000万円ほどの預金を勝手に引き出し相続開始後に使い込んでしまったというパターンもあります。
使い込まれてしまった現金を取り戻す手続きは、1年半~2年近くかかることもあります。
法的に、きちんとした対応をしていくことをお勧めいたします。